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2011年6月 1日 (水)

歴史的検討 共同討議<キリスト教と天皇制>予告

岡田 仁(おかだ ひとし/担当主事)

 富坂キリスト教センター(TCC)は、三十年来キリスト教社会倫理の諸問題を学際的に研究し、その成果を出版してきました。その出発点の一つが「キリスト教と天皇制」研究(第1~5期)です。ここ数年、TCCと財団法人基督教イースト・エイジャ・ミッション(CEAM)一体化への移行に伴う財政上の問題から活動全体の縮小を余儀なくされてきたことは事実ですが、第6期研究会発足を提案されていた故土肥昭夫先生との話合いが不十分のまま今に至ったことは残念でした。敗戦後66年を経たいま、天皇制とは何であり、教会はいかにこのシステムを捉えるのか。戦後「象徴天皇制」研究の可能性についてTCC運営委員会はこの間協議してきました。そのなかで第1期から5期までの「キリスト教と天皇制」研究会の成果を総括するべきであるとの結論に至り、今年の秋に「共同討議」を企画することに致しました。長きにわたって座長を務められ、2008年に召天された土肥先生を記念するレセプションも予定しております。

 天皇制システムが戦前戦後を貫いて私たちの日常生活に浸透しているだけでなく、よりソフトな形で機能をし続けていること、またそのことに気づかず無意識の内に絡めとられている私たちの実態があります。教団を例にみても、その教会合同が宗教団体法という国家の枠に合わせようとした「主体性を欠いた」ものであり、戦時下の反キリスト教的風潮への自己保存の動機が教団成立へと至らせたことは否めません。敗戦から66年経った現在も穏やかな形で共存をはかろうとする「象徴天皇制」といかに私たちは関わるべきなのでしょうか。沖縄、アジアの諸教会、差別され抑圧されている無辜の人々の声に真摯に耳を傾け、エキュメニカルな信頼関係をいかに築くのか、また第一戒の教えに立つ教会をいかに形成するのかとの問いに対する責任を果たすことが今まさに求められています。 この共同討議は一回限りの集いですが、生命と平和、自由につながる対話と交流の機会になることを願い、同時にその過程でTCCの使命と方向性をも確認できればと考えております。基調報告や発題など共同討議の成果は、今年度発行予定のセンター「紀要」に掲載致します。一人でも多くの方のご参加をお待ち申し上げます。 ・共同討議 日時:2011年10月23日(日)午後1時30分~5時  司会:戒能信生(日本基督教団東駒形教会牧師)  基調報告:原 誠(同志社大学教授)、片野真佐子(大阪商業大学教授)  発題:上中栄(日本ホーリネス教団鵠沼教会牧師)、松岡正樹(日本バプテスト同盟杉並中通教会牧師)、鈴木正三(元富坂キリスト教センター総主事)(敬称略) ・レセプション 全体討議の後、午後6時30分まで 会場はいずれも、富坂キリスト教センター1号館会議室にて 

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